今に見ていろこの野郎! その5

体重差10kg以上。身長差10cm以上。タテケンは80kgお坊さんをついに超えられるのか?

2006年04月24日(Mon)
今に見ていろこの野郎! その5

準備運動、基本稽古が終わるころに80kgお坊さんが現れました。
いつものとおり、右手を手刀にして顔の前に立てて、「ど〜も〜」という
感じで入ってきます。

こんなに腰が低いのに・・・。
やさしいそうな人なのに・・・。

防具をつけたら鬼人のごとし!

58kgぐらいのAくんをグレコローマンの大技、がぶり返しで投げ捨てたり、
DDTで脳天から垂直に落としたり。
私もパンチの連打で壁に押さえつけられました。

防具をつけながら、頭の中で注意点を反復します。

「ぜってー、まっすぐ後ろへは下がらない!」
「下がるときは、一本を取るために間合いを作るときのみ」
「連打に対して連打で圧倒する」

面をつかまれて力任せに振り回されるので、特に面は念入りにつけます。
バンテージを巻いて、グローブを付けてもらうと、

よ〜し、気合が入ってきたー!。
ぶっ殺す!
あの坊主を墓場に送る!
アゴに俺の手首が痛めるぐらいの全力の右後拳直突き打ち込んで、
KOしたる!

とか考えていると、力が入りすぎちゃうので、
リラーっクス
リラーックス

肩に力が入ると、攻撃力も落ちますが、守備力も悪くなります。
最初のころは、先生や師範によく注意されました。

「力が入っているから、相手の打撃に反応出来なくなる」

スポーツはなんでもそうですが、脱力してこそ潜在能力が出せるものです。

「それじゃあ、Sさんとタテケンくん」

と、主審をやっている先生から声をかけられコートに立ちました。
正面に礼!
むきあって礼を合わせて、そんきょの姿勢で右グローブを床につけて、
礼をします。

「2分間3本勝負はじめー」

左前で基本とおり構えた私。
80kgお坊さんもいつもとおり、左足前で両手を胸の前で小さく合わせています
首を前後に振りながら、両手をくるくると縦に小さく回す80kgお坊さん。

こっちから間合いをつめると、待ってましたとばかりに首をつかまれます。
80kgお坊さんに両手を打撃に使ってもらいたい。つまり、打撃を打っている間は、
捕むことができないのです。

かも〜ん、かも〜ん。
なんて思わなくても、80kgお坊さんが左右のパンチを細かく振りながら、
突進してきました。

ハンドスピードなら私のほうが上です。
おりゃーとばかりに、左右の連打を打ち返す私。
絶対に後ろへまっすぐさがらねー。
左右に頭を振りながら、80kgお坊さんの直撃を食らわないように
ひたすらパンチを繰り出します。

いかん!頭をつかまれた。

「両手で相手のアゴを押す!」

と、先生の言葉が道場にひびきます。
ぐいっと引き込まれる前に、両手をつっぱって80kgお坊さんのアゴを押します。
脇が閉まってしまうと力が入りますが、両腕が伸びているときは、人間力は
出ないのです。
引き込まれる前に、両腕をつっぱって、防御しなければなりません。

80kgお坊さんが引き込もうとしますが、アゴを押す私の両腕が邪魔して
引き込めません。
あきらめてお坊さんが、腕をはなしました。

ここだー!とばかりに、さらに連打を繰り返す私。
今では普通のサラリーマンのクソオヤジの私ですが、こう見えても
20代前半まで、1500mを4分そこそこで走りました。
その頃の通常時の心拍数は、50〜43回/分
高校生の頃には、身体検査で心臓影肥大。ようするにスポーツ心臓で
検査にひっかかった経験があります。

心肺機能だったら、デブには負けねー。
連打の数じゃぜってー負けねー。

しかし敵も去るもの、80kgお坊さんも必死に反撃の連打を繰り返します。

おお!なんか、お坊さんのパンチが避けられてきた。
おおお!お坊さんが後ろに下がってる。
下がってるぞ!
この坊主が俺のパンチのラッシュで下がってるよ。

「よっしゃー!」

バシン!

「一本!」

入ったお坊さんの胴が開いたところを、私の右胴つきが入りました。

取った!ついに、この坊主から一本取った。

開始線へ戻りながら、全身に喜びのホルモンが駆け巡るのを感じて
いました。

「二本目勝負はじめ」

さあこうなると、お坊さんがやたらと慎重になってしまいました。
前へ出てこなくなったのです。

じゃあ俺からいくぞーと、ワン・ツーで前進、またもやお互いが足を
止めて打ち合う乱打戦になりました。
すぐさま、私の頭をつかんで首相撲に持ち込もうとするお坊さん。
しかし、両手でお坊さんのアゴを押して、突き放す私。
あきらめるお坊さん。

なんかコツを掴みました。
全然、怖くない。

「時間です」
「やめー」
「ただいまの勝負1−0でタテケンくんの勝ち」

コートを出るとどっと疲れが襲ってきました。
だけど嬉しい。
やったー。
ついに勝ったー。

自分よりも体の大きい相手を、パンチの連打で退かせた。
最高の気分でした。

人は年齢とともに、自分よりも強い者に挑戦してそれを
乗り越える経験をしなくなってしまいます。
子供の頃には、自分よりも強い相手、例えば兄弟だったり、
友達だったりがいて、それに挑戦して勝つ喜びがあるものです。

この歳になって、自分よりも強い相手が現われ、それを
倒すなんて経験ができるとは思いませんでした。

80kgお坊さんには感謝しています。

努力すること。修行することの楽しさ、大切さを改めて知りました。

80kgお坊さん。ありがとうございました。






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私は現在45歳です。79kgありましたが、63kgへダイエットして日本拳法をはじめました。

通勤時間3時間40分の多忙なサラリーマンですが、自分のペースで日本拳法を続けていきます。

今年は、三段を取ります。

カレンダ
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